大麻における養分ロックアウトの防止と対処法
- 1. 養分ロックアウトとは?
- 2. 養分ロックアウトの原因
- 2. a. 不適切なph値
- 2. b. 培地内の養分蓄積
- 3. 養分ロックアウトの見分け方と症状
- 4. 養分ロックアウトの予防法
- 5. カンナビスに影響する他の養分関連トラブル
- 6. 養分ロックアウトの対処法
- 7. まとめ
養分ロックアウト(または養分ロック)は、pH値を正確に測定しないか、自動種やフェミナイズドシードへの過剰施肥によって起こります。適切なケアを怠ると、植物の生育速度が遅くなり、葉に欠乏症状が現れ、最終的には枯れてしまいます。これは初心者の栽培者によくある問題で、ボトルに記載された推奨量より少しだけ多く養分を与えれば成長が速く健康になると思いがちですが、実際は逆効果です。一般的に、ボトル記載の量をやや下回る量で施肥し、TDSやECペンで施肥水中の養分濃度を確認したうえで与えることをおすすめします。
1. 養分ロックアウトとは?
養分ロックアウトとは、必要な主要および微量栄養素が培地内に存在するにもかかわらず、培地の飽和や高すぎる/低すぎるpH値が原因で植物がそれらを吸収できなくなる現象です。すべての培地で発生し得る問題で、植物は栄養不良のサインを示しはじめます。

新しい肥料ブランドや特に合成肥料を使う際にありがちな問題で、養分ロックアウトが起こると植物は必要な養分を吸収できず、放置すると最悪枯死します。合成肥料は即効性のため、養分が溶液となってほぼ瞬時に根に吸収されます。
これは欠乏症がすぐに改善できるなど利点も大きいですが、養分が過剰に蓄積し根をコーティングしてしまう場合もあります。
この結果、まるでバリアのような障壁ができて根の表面の孔が詰まり、培地内のpH値も変動しやすくなります。こうなると植物は養分をうまく吸収できず、養分ロックアウト状態に陥ります。有機肥料を使っている場合はあまり見られません。有機成分は分解されるまでに時間がかかり、養分がゆっくり放出されるためです。
2. 養分ロックアウトの原因
養分ロックアウトは2つが主な原因です。
不適切なpH値
pH値はどの養分が植物に吸収されるかを決定するため、養液のpHだけでなく栽培中の培地のpHも必ず確認しましょう。pH値は培地によって異なるため、正確な計測にはpHメーターが必須です。なくても栽培可能ですが、トラブル発生時の原因特定が困難です。栽培者にとって最重要アイテムの一つは、正確なpHメーターです。
pHメーターにはさまざまなタイプと品質がありますが、良い物を選ぶことで将来のトラブルを防げます。カンナビス栽培用のアイテム選びの基本ルールは「良い物を少し高くても買うこと」です。低品質の安価な製品も多いですが、良いツールを使うことで最高のバッズを収穫する確率が上がります。
培地内の養分蓄積
養分は鉱物なので、培地内で過剰になるとpH値上昇を招き、養分吸収を阻害します。これを防ぐには有機肥料の使用や施肥量・頻度の管理が重要です。カンナビスはある一定量の養分のみを必要とし、与え過ぎや不足は栄養欠乏につながります。高品質なECメーターは安価なものより高いこともありますが、上記理由からも良い物を使うのがベストです。
3. 養分ロックアウトの見分け方と症状
養分ロックアウトの特定は少し難しいです。なぜなら、その症状は過剰施肥や養分欠乏時と同じように表れるためです。例えば:
- 虚弱な株
- 成長の停滞
- 葉の黄変
- 葉のカール
養分ロックアウトか他の問題か判別するには、まず施肥に使っている溶液と、培地のpH値を確認する必要があります。

両方を調べるのが重要です。なぜなら、養分溶液のpHが正しくても、培地に養分が蓄積している場合はpH調整済みの溶液を与えても吸収できません。
チェックには2つの方法があり、所持しているツール次第です。多くはpHメーターが必要で、土壌用とそうでないタイプがあります。土壌pHは直接計測か、潅水後の流出水で確認可能です。
流出水で測定する場合、鉢底から出た水のpH値が土壌のpH値を示します。高すぎる場合は養分の蓄積がある証拠です。
4. 養分ロックアウトの予防法
特別な方法はなく、注意深く管理することが最善策です。以下の3つのコツと植物のサインを見逃さなければ問題を回避できます。
pH値を毎日チェック
培地によってはpHチェックの頻度が変わります。ハイドロの場合、根が直接養分溶液に接しているため1日数回のチェックが必要ですが、土壌なら1日1回養分溶液と土壌のpHを確認すれば十分です。

pHを調整する場合は、育成ショップでpH UpまたはpH Down製品を購入、またはレモン果汁(酸性にする)、ベーキングソーダ(アルカリ性にする)で自然に調整できます。
有機肥料を活用
有機肥料を使うことも良い予防策です。合成肥料と違い、有機肥料は培地内で必要なときに植物が養分を吸えるようにします。
合成肥料を使い続けたい場合は、必ず高品質な肥料を選び、毎回pH値と施肥量も確認しましょう。メーカー推奨量は大抵多すぎるので、TDSメーターがない場合は量を手動で減らしましょう。
| 成長段階 | 養分 |
|---|---|
| 発芽初期 | 水 |
| 栄養成長期前半 | ベジ養分1/2量 |
| 栄養成長期後半 | ベジ養分1量 |
| 開花前ステージ | ベジ養分1/2+開花養分1/2 |
| 開花期前半 | 開花養分1/2 |
| 開花期後半 | 開花養分1量 |
| 熟成・収穫期 | フラッシング(水) |
この表を目安に植物の過剰施肥を防げますが、あくまで目安なので植物の様子を見ながら増減しましょう。
フラッシュを行う
確実にロックアウトを防ぎたければ、栄養成長期と開花期の間にフラッシング(洗い流し)を行いましょう。必須ではありませんが、フェーズ移行時の余分な養分によるロックアウト発生防止につながります。
5. カンナビスに影響する他の養分関連トラブル
ここまで養分ロックアウトについて詳しく解説しましたが、他にも作物に発生する養分関連のトラブルがあります。
初心者や非有機(ハイドロポニック、コココイア等)で育てる際に特に多い問題が2つあります。有機肥料でもこうした栽培は可能ですが、多くの土壌以外の培地では合成肥料が主流です。これらの栽培方法は本当に素晴らしく、栽培者の工夫の賜物ですが、独自の注意点も多いので十分な理解が必要です。
初心者にこうした問題が多い理由は?
単純です。合成肥料は驚異的に強力なので、正しい計測や管理を怠ると簡単に問題が起きます。多くの初心者が有機培地(土壌)の場合はpH・EC計測せずとも大丈夫と信じています(推奨はされてますが)。しかし、非有機・土壌レス栽培ではこれらの測定は100%必須であり絶対に省略できません。
そしてもう一つが推奨投与量の問題。肥料メーカーは商品を多く売るためにラベルの量を多めにする傾向があります。実際の使用量を知るには、事前に詳しい解説記事や栽培日誌で調べましょう。これにより、現実的な無偏見の適量を知ることができます。
与え過ぎ・不足とどう関係がある?
シンプルに言えば、どれだけ与えるか分からなければ適切な量は計れません。適量を知らなければ、必ず近いうちに過剰(または不足)施肥の問題にぶつかります。だからこそ、適切な調査とpH・EC測定器の導入、実際に使う養分の実投与量理解が重要なのです。これらを知ることで植物が必要な養分だけを適量与えられるようになります。
どんなブランドの肥料が良い?
ネットで検索すれば選択肢が山のようにあり、圧倒されるでしょう。肥料メーカーは年々増加中です。信頼できるブランドを探しているなら、Advanced Nutrients、CANNA、Fox Farms、GHE、House & Garden、Cycoなどがおすすめです。他にも優れたブランドは多数ありますが、これらは確かな実績を持つ定番ブランドです。
添加剤はどう?
基本的な肥料スケジュールが決まったら、添加剤を使うか検討しましょう。必須ではありませんが、最高の結果を得たいなら導入価値ありです。
- 根の健康維持用添加剤はおすすめ。善玉菌や有益な菌類入りのものがベストです。個人的にはGHE製品を好んでいますが、他にも様々あります。
- スイートナー(甘み添加剤)は収穫時の香り・味向上に役立ちます。多くは糖蜜を使いますが、専用スイートナーもあります。
- 開花促進ブースターも有用です。
6. 養分ロックアウトの対処法
養分ロックアウトを特定したら、まず即座に施肥をやめてフラッシング(洗い流し)を行いましょう。フラッシングの回数は? これは培地の種類によります。ハイドロなら簡単に済みますが、土壌栽培の場合は数回のフラッシュが必要な場合もあります。
回数は培地内の養分蓄積量によります。完全に取り除くには数回のフラッシュが必要なこともありますので、流出水または培地のpH値を測定しながら行います。これが唯一の対処法です。pHメーターがなければ植物の状態が元に戻るまで繰り返しましょう。
最適なpH値は使用肥料・環境・栽培品種によって変わりますが、下記表を目安にしてください。

室内栽培の場合は、フラッシュ時に湿度を下げることもおすすめです。湿度が上がるとストレスが増すためです。使用する水はpH調整し、適正なpHは培地によって異なります。数回ライトがついている時間帯にフラッシュし、その後暗期にもう一度しっかり洗い流すのがベストです。フラッシュごとに培地や流出水のpHをチェックし、どの位置にあるか把握しましょう。TDSやECメーターで養分濃度もチェック可能です。
| 培地 | pH範囲 | 最適範囲 |
|---|---|---|
| 土壌 | 5.5-7.0 | 6.0-6.8 |
| ハイドロ・無土壌 | 5.5-6.5 | 5.8-6.0 |
7. まとめ
養分ロックアウトは過剰施肥でも起こりますが、主原因は溶液や培地のpHです。初心者によくある問題なので、適切な施肥管理が重要です。この問題でお悩み・アドバイスやご意見があれば、ぜひ下のコメント欄からお寄せください!
この記事の最終更新日:2022年4月22日
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